The kids are all right
奇しくもプライドパレードのこの時期に相応しい作品。
昔、NHK教育でやってた『素晴らしき日々』の両親役が同性愛者だったら...みたいな話。まあ例に挙げたドラマは回顧録であり、コンセプトが全然違いますが、要はけっこう古典的な家族愛がテーマのホームドラマを現代風に作り直したような話。話の筋は非常に単純でありながらちゃんと泣けます。予想外の秀作だった。
アメリカでは主に両海岸に面した州でしか公に認められていない、同性愛者の結婚及び養子を育てるということ。しかも、養子っていうか精子バンクから人工授精して出産された子供なんだよね。家長を務めるNicさんはリベラルなのかと思いきや、非常に保守的な考え方、そして男性以上に父性に溢れた厳格な人物で観ていてウーンと唸らされる。
タイトルはそのものズバリ同性愛者の両親に育てられても子供たちは大丈夫、ということを仄めかしているように思える。話に出てくる男は愛想はいいけどだらしない、対照的に厳格で真面目なNicさんに同じく同性愛者である監督が投影されているのであろう。