A separation

イラン映画。面白かったけど、結局自分の中で簡単に結論が出てしまった。第一にお父さんとお母さんとでは10:0とまでは言わないが9:1でお父さんの方が正しい。第二にお手伝いさんの言動は不可解すぎ。自分が面倒を見ないといけないアルツハイマーを患う老人の手足をベッドに縛り付けて外出するわ、土壇場で流産した原因は突き飛ばされたからではなく、前日に車にぶつかったからだと告白するわ...監督は劇中で審判を下さずに、見る側に映画が終わったあとで考えて欲しかったんだろうけど、そういう面ではちょっと物足りなかった。

でも演技は概ね良かった。特にお父さん役の俳優の演技は泣かせる。好きなのは泣きながら自分の父親の体を洗うシーン。自分の娘に対して「早くお母さんと一緒に行ってしまいなさい。早くしないと私も泣いてしまう」と言うシーン。挙げはじめるときりがない。

やはりハリウッド映画以外の外国映画は趣向が全く違うのでたまに大当たりがある。これは世界のどの国問わず、中高生に倫理や道徳の授業の教材にできそうな作品だと思う。